HOME > officee magazine > オフィスインタビュー > 100坪〜300坪 > 【HANABISHI】一棟ビルを改装したこだわりのオフィス!4フロアでもコミュニケーションが分断されない工夫とは?
「ほとばしる“HANABI”で“MATSURI”をつくる」をミッションに掲げ、インターネットサービスやコミュニティの開発・運営を手掛けている株式会社HANABISHI。HANABI=私たちの手で生み出したプロダクト、MATSURI=想いのある人が集まるつながりの場と定義し、事業者とユーザーがお互いにワクワクできるユニークなサービスを展開しています。
同社が六本木から原宿のキャットストリートにオフィスを移したのは、2019年7月。物件探しでもっともこだわったのは「一棟ビルであること」だそうです。
代表取締役社長の川村知広さんと採用・広報担当の湯川香名枝さんに、新オフィスに一棟ビルを選んだ理由や内装のポイントなどを伺いました。(記事公開日:2020/04/08)
川村:前のオフィスに不満があったわけではないのですが、事業拡大に伴う従業員の増加と、オフィス機能を集約して業務効率化を図りたい、という思いから移転を決めました。また、メンバーがより仕事に集中して楽しめるようにオフィス環境を整えたい気持ちもありました。
川村:まずは一棟ビルであることです。立地条件は、ベンチャー企業が多い渋谷区か港区あたりで。あと、面積は合計60坪以上で探しました。従業員は現在25名ですが、これから増えていくことを考えると、最大で50名は入れる広さが必要だなと。
湯川:なぜ一棟ビルがよかったかというと、「建物内に仲間だけがいる」という環境にすることで、会社としての一体感をより高められると思ったからです。一般的なオフィスだと、大きなビルのフロアの一部分を借りて、トイレなどは共用になってしまいますよね。
一棟ビルだと、「家感」「秘密基地感」「自由感」が出ます。当社メンバーはドライな関係ではなく、“家族のような信頼感”を大切にしているので、今のオフィスはとても合っていると思います。
川村:一棟貸しの物件は内装の自由度が高いことが多い、というのも決め手です。私は以前、建築士として住宅設計をしていた経験があって、新しいオフィスの内装は自分で手掛けたいと考えていました。
川村:あれは半分冗談なんですけど、このビルは原宿のキャットストリートに面しているので、募集時の物件名が「キャットハウス」だったんです。猫好きの私としては、運命を感じまして(笑)。
湯川:では、1階から順にご紹介しますね。1階は休憩スペース兼イベントスペースで、ボードゲームやビリヤード、卓球台などが置いてあり、自由に遊べるようになっています。
湯川:2階にはミーティングルームが2つあります。当社の社名がHANABISHIなので、ミーティングルームの名称も花火に関連するものにしたいと思って、江戸を代表する花火師の屋号である「玉屋」と「鍵屋」と命名しました。
川村:「玉屋」には丸テーブルが置いてあって、社内の打ち合わせで使うことが多いです。丸テーブルって、まるで中華料理屋の円卓みたいに、全員とまんべんなく会話ができていいんですよね。
湯川:そして、3階と4階が執務スペースになっています。当社では複数事業を展開しているので、事業部によって使用するフロアを分けて業務にあたっています。
川村:画像検索とコレクションができるアプリ『Pinterest(ピンタレスト)』で、雰囲気がいいものをピックアップしてイメージを固めました。建物全体の使い方やレイアウトは自分で考えたのち、知人の建築家に相談し何度も図面をおこしてもらって、アイデアを膨らませながら進めていきました。
川村:間取りや家具を考えるのが元々趣味なので‥‥。「すこしやりすぎたかな?」と後悔してるほど、こだわりました(笑)。
自分の家の家具だったらさくっと決められますが、オフィスとなると自分以外も使うものなので、かなり時間をかけて選びましたね。塗装をした方が馴染みそうな家具は、みんなで手分けして色を塗り変えたり。細かいところまで手をかけています。
たとえば、花火をイメージした照明は中国から取り寄せたもの。小さな電球が12個ずつあるのですが、パーツがバラバラの状態で届いたので、1つ組み立てるのに1日がかりで、なかなか大変でした(笑)。
川村:木がある環境というのは、空気がきれいでストレスを感じにくいと言われています。社内のみんなには快適な空間で働いてほしいので、今後どんなオフィスをつくるとしても、木の温もりはずっと大事にしていきたいですね。
ちなみに、入り口にある大きな木もこだわりのアイテムで、沖縄から取り寄せたものです!
川村:元々の内装のままだと各フロアで完全に分断され、コミュニケーションが課題になっていたと思います。その課題は、2つのアイデアでなんとか解決しました。
まず前提として、入居前の工事で建物内の床と壁をほぼすべて壊しています。アイデアの1つめは、2階の天井(3階の床)を抜いてすりガラスの天井(床)にしたことです。2階と3階が、光とシルエットで緩くつながる状態にしました。
そして2つめは、3階の天井(4階の床)の両サイドについていた収納をなくして、吹き抜けにしたことです。2つのフロアが1つの空間になり、上下のフロアで働いている人の姿が見えたり話もできるので、いい距離感だと思ってます。
川村:社内のみんなからは、本音かわかりませんが好評です!またオフィスにいらっしゃった方からは「カフェみたいで素敵ですね」と言っていただけることが多いです。とても嬉しいですね。
湯川:狙っていたわけではないのですが、採用力の強化にもつながっていると思います。オフィス移転後は1ヶ月間で160名の方から応募をいただいて、移転前の倍以上に増えたので驚きました!
湯川:3ヶ月に1回、UCHIAGE(打ち上げ)というイベントを行っています。ただの締め会ではつまらないので、「楽しむ」をコンセプトにお祭りっぽくしているんです。たこ焼きやじゃがバタ、フランクフルトやタピオカミルクティーをつくってみんなで食べたり、会社に大きな貢献をした人は豪華景品が当たる射的に挑戦できたりと、毎回盛り上がっていますね。
また、部署の垣根を越えたシャッフルランチ制度や、部活動制度があります。サウナ部やボドゲ部、激辛部などユニークな部もあって、仕事終わりや休日も一緒に出かけるくらい、メンバー同士の仲はいいと思います。
川村:離れていても仕事はできますが、一体感を失わないために直接コミュニケーションを取ることが大事だと思っています。なので、今後オフィスをなくすことは絶対にないですね。もし完全にリモートワークになったとしても、最低月に1回は全員で集まる日をつくりたいです。
川村:現在展開しているサービスは、例えば「ディズニー映画ランキング 」や「面白い芸人ランキング 」など、ユーザー参加型でランキングを決めるサイト『みんなのランキング 』、温泉のコミュニティサイト『温泉部 』、そして2020年4月にローンチしたばかりの生物のプラットフォーム『ZUKAN 』の3つです。今後力を入れていきたいのが新サービスの『ZUKAN』。地球規模で加速する生きものの大量絶滅を本気でとめるため、想いのあるメンバー達が事業をつくっています。
また、いま新たに考えているのが猫の殺処分を本気でゼロにする事業です。すでに構想は固まっているので、今年中にはスタートさせたいですね!
(photo:森田剛史/text:上條真由美)
HANABISHI様は「自分たちだけのオフィスにしたい」という想いが物件探しのときから強く、ずっと1棟貸しのビルのみで検討されていました。内装もかなりこだわりたいとおっしゃっていたので、私自身「どんなオフィスになるのだろう」と完成を楽しみにしていました。完成後にご挨拶に伺った際、本当に素敵な内装になっていて、感動したのを覚えています。HANABISHI様の素敵なご移転プロジェクトに携われて、心から嬉しく思います。この度は誠にありがとうございました!
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